予告どおりの感想&翻訳文ピックアップ。
先に言い訳しますが誤訳・珍訳のオンパレードで
お送りする予定です。石は投げないように!

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 青い空から雲が流れ去った。海は恐る恐る吟じ、波は肩を並べて集まり、互いに押し退けあっている。薄暗い土地が黄色い蒸気のベールに姿を隠してドミナリアの端にうずくまっていた。
 不吉な気配が、上空に漂っている。
 澄んだ上空に何か―恐ろしいもの―の気配が。
 それは、来た。突如空に裂け目が刻まれた。
 空に刻まれた亀裂はしだいに深くなり大気を引き裂いて白い光輝と共に何かを外へ放った。これは流星ではない、なぜならこれは自らの意思で空を裂いたのだから。
 槍状の船首とぎざぎざの竜骨で空気を割り、縦に幅の広い翼と轟音を立てる排気口から得た推力で空を翔け、巻き起こした風で森の木々を揺らしたもの。
 それは船――ウルザが建造した飛翔艦――だった。
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ドミナリアへと帰ってきたウェザーライト。
余談ですがこれを訳し終わった後ぐらいにとある方からメールを頂き、
その方のこの部分の訳を見てヘコム。
自分の1000倍うまいんですもん。
原文は見ないでね♪ 全然ちゃうから。いや、マジで。

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 『もしそれが戦闘艦ではないのなら・・』ジェラードは『ハッ』と閃いた。
 彼はスクイーの拾い集めた船の設計図のうちの一つを取り上げるとそれをコンソールの上で広げ、そこに描かれている蟹のハサミのようなアームを持つ船を指し示した。
 『このハサミのような部分が下向きに旋回するとその間にポータルが生成される』
彼は指を設計図からスッと滑らせ地図の上の三つの点をなぞる。
 『ベナリアの上空で巨大なポータルが開いている。我々は3つのポータルから流れ出る数百の敵について話し合わなきゃならない』
 散乱した紙で机の上のほとんどのスペースが奪われているのにもかかわらずハナは計算を終えていた。
 『私たちはベナリアから1200マイル南西に居るわ』
 『この艦の最高速度でも2時間かかるわね』シッセイは忌々しそうに舌打ちをした。
 『ファイレクシアの艦どもはすでに来ちまってるって言うのに!』ターンガースは拳を掌に打ち付け唸った。
 『3つのポータルの内、一つの中心点を割り出してください。もし私たちがポータルの中心点を撃破できれば船がはじかれることも無くベナリアにたどり着けるようになるはずです。』シッセイが命令を発する。
 ジェラードが眉根を寄せながら聞いた。『ウェザーライトが今の状態でそこまで行けると思いますか?』
 『この艦なら、行けるわ。』シッセイは答えた。
 ジェラードは肩をすくめた。『この船の艦長はあなたです、従います。』
 シッセイは伝声菅に体を傾けながら言った。『カーン、あなたはどう思う?』
 その問いの答えはウェザーライト自身から発せられたような気がした。『やれますよ、まだこの艦は飛べます。』
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戻ってきたはいいものの転移予定地がかなりずれていてり、
再度転移移動を試みるもそれも失敗。
ハナの計算の結果何かの原因で空間が捻じ曲げられているらしい。
で、その『原因』ってのは・・?な状況。
ポータルを形成しているのは《次元の門/Planar Portal》
のイラストを見ていただくと訳文を読むより簡単に理解できます。
・・だめじゃん。

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 『転移座標をキャパシェン領へロックします。』ハナが緯度経度を固定しながら報告した。
 『転移に備えなさい!』シッセイが叫んだ。
 艦の床板が軋み、ブリッジの向こうで空気が熱の圧迫にまけたように波打っている。ウェザーライトを包む静けさは消え去り、きらめく海と空が彼方へ押しやられた。
 もう一度、空間が限界点を超えて伸張した。
 空を黒い線がうねるように横切ったかと思うと、その線が刻んだ裂け目から空がほどけるように崩壊し、世界がかけらと砕け何処かへと消え去った後にはただ広大な虚空だけが残った。
 しかし、この時空転移は違った。虚空を滑っていくのではなく混沌とした闇を突き抜けるように転移する。
 エンジンが悲鳴に似た声を立てる。すべてのものが惰性と熱を感じていた。与圧された混沌から抜け出そうと速度を緩めた瞬間、エネルギーの壁が前方に現れた。数秒でウェザーライトは果てのないバリアに衝突した。
 その衝撃は乗組員たちを襲った。シッセイとターンガースは足に力を込めその場に踏みとどまったが、大半のクルーたちは前方へと体を投げ出され、ジェラードでさえバランスを失って片膝を付くほどだった。スクイーに至ってはナビゲーションコンソロールの下へ潜り込み、ハナの足をつかんで何やら喚き散らしている。
 ふっ、と衝撃が止んだ。混沌とした虚空は終わりを告げ、現実の空間へと彼らは戻ってきた。
 彼らの眼下ではベナリアの平地と森林地帯が広がり、遥か彼方の地平線が望める。
 上空に広がる雲がかき乱されている。暗く、巨大なブラック・ホールが、上空にあった。
 『あれが、ファイレクシアとドミナリアをつなぐ門です。』シッセイが静かに言った。『しかし、あの門を開いたポータル船はどこに・・?』
 歯を軋ませながらジェラードが叫んだ。『おそらく他の次元ですよ、ラースか、ファイレクシアか、もしくは他の次元に。少なくともここからは攻撃できないところでしょう。』
 『あの穴は少なくとも3隻以上の艦が並んで通れるでかさだ。』ターンガースが呻くように言った。
 ジェラードがうなずく。『そう、そしてやつらはあれを通ってやってくる。』
 光がポータルの淵からあふれ出たかと思うとその内側に暗い真紅色の巨大な恐ろしい影が現れた。
 それらは船――ウェザーライトより一回りは大きく、おそらく3倍以上の排気量を持つであろう飛翔艦の編隊――で、ポータルを覆うほどの数だった。
 これが、恐れられていた災厄だった。
『疫病船・・!』オアリムが唸るようにつぶやいた。
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てなわけでまずは門を壊す!

ちなみにここが一番大変だったっす。
時空転移+敵艦描写のコンボ。むずいむずい。

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 黒い稲妻が戦闘空域を行き交っていたがそのほとんどがウェザーライトへあたる事はなかった。
 その多くの稲妻はウェザーライトを挟んだ反対側の自軍の船に当たるだけで、ファイレクシア艦隊はお互いでお互いを殺しているようなものだった。
 が、その内の一撃がウェザーライトの外壁、ちょうどフュースティームの銃座の真下に、直撃した。
 『今は気にかけるな!』ジェラードが叫んだ。『今我々は防衛戦をしているんだ!』
 伝声菅を通してシッセイの声が響く。『司令官、ここから脱出しますか?』
 『艦長、そうしてください。ただし前進です、ポータルの方へ!』
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数で圧倒的に不利な状況の中ジェラードが取った作戦は
無謀にも敵の真っ只中に飛び込むというもの。
しかし、これも実は周到な作戦だったんですね〜。
まずファイレクシアの軍はまだ飛翔艦戦闘の実戦の経験がないこと。
それによってあえて敵の船と船の間に飛ぶ込む事で
同士討ちを誘えるわけです。
ちなみに戦死(おそらく)なされた彼は
『Fewsteem』ぶっちゃけ発音はトキトーです。

うわぁ、文字数ぎりぎり!

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